「「松島君―♪おはよッ!!!」」



教室に入って荷物を片付けていると、クラスの中で化粧の濃い女子の二人が話しかけてきた。




「…あぁ」


適当に返事を返した。


「「キャー!ヤバい!!!」」




なんだよ、うるせぇな…。




「…何?」


朝からうぜぇ奴等だな…。




「松島君って数学得意でしょ!?…この問題教えてよ♪」



横にいたもうひとりの女子が
数学の分厚い参考書を俺に差し出した。





「…ごめん、悪いけど他あたって。」



「「えぇ―――!!!」」


こいつらといるのは嫌だ。


第一教えるなんて
めんどくせぇ…。


勉強とかいって、全くやる気ねぇのバレバレだし!




…後ろから悲鳴がしたが
もちろんシカトした。



そして俺は逃げるようにして、窓際の特等席にいる光樹の元へ小走りした。






「はぁ…もうまじで無理…。」


禁止のはずの携帯を、
堂々といじっていた光樹に助けを求めた。



「おっす!・・・お前、相変わらずモテるな♪少しくらい相手してやれよ!」



なんかコイツ、
人の苦労を楽しんでるな…。


「…はぁ!?しんどいし疲れるから関わりたくねぇよ。」



つーか月穂以外の女なんか
なんの魅力も感じない。


俺にしたらみんな一緒だ。




「だろうな♪…お前バカみたいに一途だもんな笑。」



バカみたいにって…

なかなかひでぇな笑。



「余計なこと言うな。」



すると光樹は携帯を勢いよく閉じ、ニヤニヤしながら俺を見た。



「はいはい。
…それより星磨、今日はなんか機嫌いいじゃん♪」




「別に…。
いつもと同じだろ。」



やっぱコイツすげぇわ……。



だてに長くダチやってねぇな。


つーか俺って
んな分かりやすいのか???