「でも、すぐ忘れるよ。皆、受験に必死だし。こういうのミーハーで飽きっぽい人も紛れ込んでるから気にしない方がいいよ。軽そうな女の子が多かったし。碧君は女の子に興味ないのか表情凍りついてたし」




がっくりと肩を落とした私にすだちが優しい言葉をかけてくれた。


ありがとう、すだち。


今のすだちが天使に見える。


これから、頑張るよ。


「わからないよ~♪ これをきっかけに遊び人に変身したりして……。人間変わるからねー」


意地悪く笑うたまき。


今のたまきが悪魔に見える。


に、憎たらしい……。


「余計なこと言わないの、たまき」


「へーへー。すいやせん。東大進学コースのすだち様」


東大進学コース……?


そういえば、碧様とすだちは同じ東大進学コース……。


このコースは、文字通り東大進学を目指すコース。


私やたまきみたいな受験放棄組とは縁のないコース。


すっごいクラスにいるんだ!


当たり前か……。


博識多学だからクイズに強かったんだよね……。


ぐすん……。


距離を感じる……。


私の実力なら東大行けないもん。