私の目の前にいるのは、友達の須田千影(すだちかげ)で通称すだち。


私とは同じ高校、同じクラス。


予備校ではクラスが違うけど、土・日はランチを共にする。


ここは、食堂。


今はランチタイムというわけです。


「聞いてよ~♪ 心愛ったらさー、好きな男できたんだよ~」


弾んだ声でたまきがすだちに話しかける。

まるで自分が恋してるみたいに超ノリノリ。


「へえ。そう。よかったね」


すだちは、きつねうどんをフーフーと吹きながらすすった。


相変わらず、冷静……。


「リアクション、うすーい! もっと驚いてもいいじゃん。すだちぃ」


不満なのか頬を膨らませるたまき。


早く食べないと、うどん冷めちゃうよ?


「年頃なんだから恋もするでしょう?」


やっぱり、すだちは大人の対応。