なぜか顔はビショビショに濡れていて。 「…バケツのクマは…現実……?」 ボソッと呟いたその時、辺りに笑い声が響いた。 「クマ? 何の事ですか?」 驚いて体を起こしたあたしを見て、バケツを片手に持った男の人はまた笑う。 綺麗で短めの黒髪。 整った顔立ち。 ……カッコいい。