優の部屋は乙女チックで

僕みたいな男が来るような部屋じゃなかった。甘い香りがして、すごく落ち着く。

「大輝くん・・・?」

反応がなかった僕に優は話しかけた。

「…。んっ?!あ…ああ。優。昔みたいに大輝でいいよ」

そう。子供のころは、大輝って呼んでいた優も、今は大輝くんって呼んでくる。

大輝でいいのに。

「えっ…。うん。わかった。大輝…。」

そういった優はなぜかニコっと笑った。

僕もつられて笑う。

子供のころよりくだらない。でもなぜか楽しい微笑み合いだった。