「ただいま。」

進君の家に帰ると、進君はすでに帰宅していた。

「あ、お帰り。食事してきたんだよね?」

「えぇ。ごめんなさい、急で。」

「それは大丈夫だけど……やっぱり今度がよかったよなぁ。」
「……え?」

進君が言いづらそうに言葉を濁す。

「つまり……うん。心さんが食事してくるの知っていたんだけど、何となく、今日作りたくなってさ。でも食べれないよなぁ。」

「?何か作ってくれたの?」

リビングに入ると……


「あ……ハンバーグ?」

「昨日、兄貴が好きだったって話をしたからさ。俺、何度か兄貴に作ったことあったし……。」