正尚の部屋に入ると、
何日か前まで普通に入って過ごしていたのに
今は居心地が悪い。
「何か飲む?」
「……ココア」
本当はこんな奴に頼みたくないけど今は寒くてココアを飲んで温まりたかった。
「はい」
目の前に温かいココアがおかれた。
「…ありがとう」
あたしはココアをゆっくり飲んだ。
「麻美はココアが好きだね」
「……うん」
ココアは大地が大好きな飲み物だから、いつの間にかあたしもココアが大好きになっていた。
大地起きたかな…?
あたしがいなくて驚いたかな…?
大地…ごめんね。
「そういえば聞きたくないか?」
「…何を?」
「俺のこと」
正尚は笑顔で自分を指さす。