「……んっ」
静かに目を開けた。
目を開けて時計を見るとお昼になっていた。
「大地…?」
大地を見ると、まだ寝ているようだ。
「大地、起きて」
肩を揺らして大地を起こす。
「…んっ……麻実。今何時だ?」
「13時ぐらい」
「…よく寝たな」
大地は片手で頭を、片手で腹をボリボリとかいていた。
「大地、体痛くない?」
長時間座った体制で寝たせいで、きっと腰とか痛いはずだ。
「ん―…なんとか大丈夫」
「そっか」
「千愛は?悪夢見なかった?」
「うん、大丈夫。悪夢なんかより嬉しい夢見ちゃった」
「どんな夢だよ?」
「内緒っ」
「は?そこまで言ったんなら教えろよ」
「嫌だ」
「なんだよ。バカ麻実」
「バカ麻実でいーもんね」
いつもは挑発に乗るあたしだけど今日は挑発には乗らなかった。
嬉しい夢…それは大地と恋人になった瞬間の時の夢だったからだ。