「で?話せよ」




「…」



まだ言えない。


まだあたしの頭の中でも整理ついてないのに説明なんてできない。



「麻実、説明してくれないと慰めようにも慰められねーよ」




「…」




「麻実」




「分かったよ…」




あたしは大地に背中を向けた。


そんなあたしを大地が後ろから抱き締める。



これがあたしがなにかを大地に相談するときのスタイルだ。



これだけは昔から変わらない。




「今日ね…」




「うん」




「ふと思ったの」




「なにを?」




「正尚はあたしが送った記念日メールをどうしてるのかなって…」




「…あぁ」