父さんや母さんが参列者に色んな事を話していたようだが、全く耳に入ってこなかった。





次の日、葬儀が行われ2人は火葬場に運ばれ、あっという間に骨になってしまった。


2人の遺骨は東雲家の墓に埋葬された。



薫子さんは、【桜宮薫子】ではなく【東雲薫子】としてちゃんと埋葬された。








僕は、2人の死がショックすぎた。2人の死を境に離れに閉じこもるようになってしまった。


2人とまともに一緒に過ごしてきたのは、この1年だけだった。でも僕の中では、この1年は特別だったようだ。






僕が離れに閉じこもっていても誰も何も言わない。父さんも母さんも華さんも僕の気持ちを察してくれているんだと思う。