「薫子さんが現れた時は驚いたが龍之介さんのあんな幸せな顔を見たこともなかった。薫子さんが来たこの1年間龍之介さんは本当に幸せだったことだろう。そして、一緒に寿命を終えるなんて運命でしかない。龍之介さんは薫子さんと一緒に逝けたことを本当に幸せだと思ったんだとオレは思うんだ」







父さんはそう言って、離れから出て行った。僕も2人に一礼をして離れを出た。



そして、直接華さんに2人のことを伝えに行った。泣いてしまうだろうと思ったが、華さんは父さんと同じように微笑んでいた。