「お前は目上の人間を敬うことは知らんのか?辰巳、お前はいくつだ?」




「え?17歳ですけど…」




「やはりな。私はお前より50年上だ」







…は?

50年上ということは、67歳?

見た目は僕と同い年ぐらいなのに?





混乱していると薫子さんは溜め息をこぼした。






「まぁ勘違いをするのも無理はない。私はどうやらこの機械のせいで見た目は50年前と変わっていないようだしな。髪の色素は死んでいるようだがな」







長く伸びた髪を見て残念そうに呟いている。50年前と変わっていないということは、もしかして50年間あのカプセルの中にいたってことなのか?でもどうして…。