『そこの椅子で殴り壊せ』






…いいのか?


でも、言われた通りにしてみようと思い椅子を両手で掴み、力一杯に椅子を殴りつけた。





すると、カプセルはヒビが少しずつ入り、静かにカプセルは崩れた。

薫子さんは、倒れることはなくその場に立っていた。僕は、薫子さんの口元と腕についている拘束を持ってきたナイフで切った。








「やっと自由になれたわ。ありがとうな、少年」







そう言った薫子さんの笑顔はとてもキレイで思わず見惚れてしまった。







「しょ、少年って…。貴女と僕そんなに年が違うように見えませんけど」









少年と言われたことに納得がいかず、ストレッチを始めた彼女に言い返すと薫子さんは顔をしかめた。