「最近行方不明者が出たってニュースでやっているでしょ?それ私の仕業。もう死んじゃっているんだけど、それを薫子の研究室に置いて、この国の最大の禁忌の人体蘇生をしたように見せるの。あの子の筆跡、指紋も全部完璧よ」








これは犯罪だ。



そうわかっていても私は協力をすることに了承してしまった。

その時はなんの後悔も感じていなかった。







そして結婚当日の事件の日、兄様の泣き叫ぶ姿と薫子の拘束されている姿を見て初めて後悔をした。



私は大きな過ちを犯してしまったと気づいた。



でも、それは遅かった。











「…これで邪魔者は消えたわね」








晴美の私へ向けての呟きは兄様の叫びでかき消された。