「ねえ〜、なんで雷斗よんだの?」

何回言っても「秘密〜」としか言わない翔にだんだん腹が立ってきたころ……、

「あははっ、来たみたいだよ、真麻の王子様」

やっと違う言葉が返ってきた。

っていっても、理由は教えてくれないみたい。

しかも王子様って、あれが王子様なら千年くんはどーなんの。

そう心のなかでツッコミを入れ、翔の目線をたどっていくと…、走ってきたのか、肩でいきをしながら手を膝におき、上半身を支えている中腰の“偽王子”がいた。

その顔は、かなり不機嫌の様。

「は、はろー」

一応挨拶をしてみたものの……、

「おい峰内、どういうことだよ」

はい、オール無視ですね。

いやーきましたよ、暁選手のホームラン。

早くも一点やられましたね〜。

「どういうことって、今言わない方がいいことない?」

あ、私の存在無視ですか。

もうオール無視どころか、オオオール無視だね。

あー痛い痛い。

……とゆーか、ここじゃ無理な話って、そんな内密話するほど仲良かった?この2人。

「場所うつすぞ」

え?うつすの?

や〜、どこでもいいじゃーん。

「ここでも…「そうだな」

あれ、今遮ったよね?私の一言。