そんな舞凛を今度は前から抱き締める和哉。



「(舞凛…)ごめんな…沢山、傷付けて。だけどあの頃は、

まだ塾にいた頃はどうしてもダメだったんだ。

関係を壊すわけにはいかなかったんだ…。

お前をまき沿いにするわけにもいかなかった…」


「…それでもよかったもん…」


「俺がイヤだったんだ」


「和くん…」


「それで、お前を傷付けたな…ごめん」


「和くんに傷付けられたなんて思ってない!!逆に、私が和くんを傷付けた…。

和くんから、お仕事取っちゃったみたいなもんだもん…っ」


「塾の仕事のこと言ってるのか?」


「…ぅん」


「それはいいんだよ。元々、やめるって決めてたことだし」