「…え?」


「そのままじゃ絶対に反対されるだろ。お前が傷付くの見たくなかったんだ。

親に怒られるのだってお前で、傷付くことになるのはお前なんだよ。

俺は何を言われてもいい…だけど、お前が傷付くことだけは、

どうしてもイヤだったんだ。だからちゃんとした形で、

お前に告(い)おうと思ったんだ」


「嘘…(私の為…?)」


「まだ、中途半端だったから言えなかった…。だから、

あのとき『ごめん』って言ったんだよ」


「そんなこと気にしなくていいのに…。私は、ただ傍にいて欲しかった…」


「ごめん…」


「どんなに傷付いたって、和くんが傍にいてくれれば、乗り越えられるもんっ!!

それくらい、和くんが好き…なんだもん!!だから、

それくらい平気なんだからぁっ!!」



と、和哉の腕から逃れ、泣きながら言った。