実は、俺らの塾の講師はほとんどがみんな、大学生。


だから、大学卒業した後か、する前くらいに選択を迫られる。


塾に残るか、やめるかの選択を。


俺らはもう今年卒業だから聞かれたんだ。


「お前、それでいいのかよ?」


「あぁ」


「舞凛はどうするんだよ?」


「…」


「俺のは渡さないって言ったじゃねぇーかっ!!

お前の気持ちはその程度だったってことかよ!!」


「違うっ!!…んなわけねぇーだろ…。今でも、その気持ちは変わらない」


「なら、何でっ…」


「今のままじゃダメだって思ったからだ」