そう思った矢先、

「言って置くけど、からかってるわけじゃないから」

って、龍くんが言った。


えっ、違うのっ!?


「あ、あの…っ。えっと…」


「答え、今すぐじゃなくてもいいから。受験が終わってからでもいいからさ、

考えといてくれる?」


「あっ、ちょっと待って!!」


立ち去ろうとした龍くんを慌てて引き止めた。


だって、答えは決まってるもん…。


龍くんには悪いけど、私は…、…和くんが好きなの。


これは絶対に、変わらない。


今、返事しないと、きっと後で言えなくなっちゃう。


「あ、あのね、ごめんなさい!!」