[和哉side]


舞凛を無事に家まで送り届けて、家に入ったのを見届けてから

俺は家へと戻って行った。


よかった…――――、あいつが喜んでくれて。


雑誌をたまたま見てたら、ああ言うのが流行っているんだって知った。


彼女なんていないから、そういうのは全然知らなかったんだけど、

それを見てふと、舞凛の顔が浮かんだ。


受験用として渡すのが最近流行っているってことで、俺も少し興味を持ったんだ。


だから、今日早めに家を出てデパートへ向かった。


待ち合わせ場所の直ぐ近くにあったから、試しに入ってみて、

あいつに似合いそうだなって思って、買ったんだ。


彼氏でもないのに…、と思ったけど、どうしても贈りたかった。


だけど、さっきのあの嬉しそうな舞凛の顔を見て、贈ってよかったなって思ったんだ。


お守りとして渡したけど、実際は独占欲の表れだったのかも知れないな…。


昨日より、もっとお前を好きになってたから、贈りたかったんだ。


[和哉side 終]