「理由によってはね」

「あなたの不死が必要なのよ」

「名を聞いて無かったな」

「シャロン・リッツバークよ」

 そうだったかしらと躊躇いなく答えた。

 シャロンと並ぶように立っている男たちの手には、いずれもライフルが構えられ、この状況で眼前の獲物を逃すはずがないと確信しているのだろう。

「恋人が私に倒されたとか」

「あなたを捕まえるためよ」

 手段を選んでいる時間はないの。

 肩をすくめて悪びれる様子もなく言い放つ。

「出るな」

 こっそり出ようとしていたライカは、ベリルの声に思わずドアノブから手を離した。

 素直に従ったことをライカの気配で確認し、女に向き直る。