第1章

私は、中学生。もう3年で先輩はいない。

後輩しか居なくて、少し気が楽だった

「先輩ーー!」

こうして、毎日話しかけられる。

私は、後輩たちを大切にしたい

「よーう!」

こんな変な挨拶を言ってきたのは、

同じクラスになった 有埼翔太 だった-

私は愛想のカケラも無い返事をした。

「なに」

「怖ェ・・・笑っとけよ!笑っとけばいいことあんぞ」

「どーせただのデマじゃん。また引っかかったの?」

「デマじゃねぇ!これで俺は毎日楽しいんだ」

「バカじゃん。そんなの信じない。私は目に見えるものしか信じられないから」

「あっそー。いつか俺のすごさがわかるし、いいけどな」

なに。ナルシストなの?恥ずかしくないのかな。


この日が「好き」を知った日 になることも知らず、

私は、おもいっきり猫背で廊下を歩きだした-