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一通り買い物が終わったのは昼の2時過ぎで、俺達は少し遅いランチに向かった。

いつも芹梨が利用しているというカフェは、昼時から少し過ぎているからか待ち時間なく入れる。

『ありがとう、付き合ってくれて』

芹梨は紙袋を抱えて、嬉しそうに言った。

結局選んだのは、芹梨のイメージに合ったレースカーディガン。アンティーク風なそれを引き立たせる花柄のレースブラウスと、甘くなり過ぎない様にする為に濃いデニムのサロペットを合わせた。

「足元は、モカシンとかが合うと思うよ。芹梨足綺麗だから、敢えてフラットヒールで、ブラウスが目立つからアクセはあんま着けないで、麦わら帽とかで外したら可愛いかも…って、ごめん、手話忘れてた」

勢いよく話してしまい手話をつけるのを忘れていた。

そんな俺を見て、芹梨は眉を下げて笑い、『ありがとう』と言った。

『遥君、やっぱこういうの合ってるね』
「え?」
『服選んだり、コーディネートするの』

『だってあたし、今日凄い満足だもん』、そう笑顔で言う芹梨を見て、嬉しさを隠しきれなかった。