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日曜日まで、驚く程早く時間は過ぎた。
前日の夜、思いきって芹梨に短いメールを送ってみたものの、待てど暮らせど返事はなかった。
その事実が俺のテンションをどんどん下げていく。
その度に、圭吾の言っていた言葉が否応なしに頭を過った。
「んあ~っ!」
俺は頭をかきむしり、ベッドにダイブした。時計の針は夜中の3時を指している。もう、芹梨に会うのは『今日』だ。
…芹梨が何も気付いてなければいい。
俺の邪な気持ちには、何も。
そう真剣に思ってしまう自分に、どこかでもう一人の自分が嘲笑っていた。
待ち合わせまで、あと7時間。
眠りが訪れてくれる気配が全くないまま、俺はただ携帯のディスプレイを眺めていた。
…結局ようやく眠気が訪れたのは雀の鳴き声が聞こえる朝の六時。
でも夢に引き込まれる前に目覚ましのけたたましい音が俺を呼び戻し、寝たのか寝ていたいのかわからなかった。
そんな寝不足の状態で用意をし、玄関を出る。
アパートの階段を降りながら、携帯を開く。
受信メールがないのが確認でき、俺はため息をぐっと堪えてそのままポケットに突っ込んだ。