でも芹梨は、何か違った。
今までの俺みたいに、押したらどうにかなるという感じじゃない。
何かもっと…大事に、扱わなければいけない気がしていた。
それは芹梨の耳が聞こえないから、というよりも、芹梨の持つ雰囲気が、そう思わせている様に思う。
「日曜日…か」
でも、とりあえず、来週の日曜日には会える。
あの合コンから、きっかけがなくて連絡も取れずじまいだったが、再びチャンスが訪れた様だ。
芹梨が俺の矢印に気付いたのかどうなのか不安はあるものの、自然と頬が緩むのもまた真実で。
とりあえず今日バイトに行ったら即効シフトをチェックして、日曜日の予定をあけようと思っていた。