足を止めた俺はゆっくりと瞼を閉じて、真っ直ぐな芹梨のその瞳を思い浮かべた。 目を開いたらもう、立ち止まる事なく芹梨の待つ控え室へと向かう。 今日の芹梨も、多分一生忘れられない芹梨になるだろう。 そう思いながら、俺は足を進めた。