……………



彼女は完璧だった。



長く細い手足。

手のひらくらいしかないんじゃないかと思うくらいの小さな顔。

黒目がちの大きな瞳に、ちょこんと高い鼻。

形のいい唇に、笑った時にできるえくぼ。

長く綺麗な黒髪も、全てが完璧に美しかった。




俺の前に突然現れた。


彼女は俺の、女神だった。





やがて知る、彼女の優しさも

弱さも

泣き顔も

そして、強さも。



彼女の事は、全部知りたかった。




ただひとつ、どうしても知ることができなかったこと。




…彼女の声。




全てが完璧で、俺の世界をひっくり返した彼女。

















俺が見つけた彼女は、声をなくした女神だった。