声が出なかった

佐藤さんのこと好きじゃないって言い切れない自分が憎い

私…最低だ

『勝手かもしれないけど距離置くなんてやだょ…』

「別れるわけじゃないから。ただお互いゆっくり考える時間が必要なんだよ」

『そんな…』

「また連絡するから。待ってて」

『先生…』

……………

帰りはお互い無言だった

「それじゃあまたね」

『先生!!』

なんだか先生がどこか遠くに行っちゃいそうで怖くなった

ニコッ

「絶対連絡するから」

『せんせ…』

「またね」

………

うっ…

泣いちゃだめだ

私が悪いんだから

先生…