「…真樹?」


「あたし、弦にだったら触られても嫌じゃないよ。てか、嫌だったらこんなとこで無防備に寝たりしない。弦の前だから安心して眠れるし、弦が側にいるから落ち着くの。」




背中にまわした手を弦の頭に持っていき、サラサラした髪を撫で付ける。



「あたしはたぶん、弦が思ってる以上に弦のことが好きだよ。触られるのが嫌なわけないじゃん。…ね?」



弦の肩を押し正面から見つめ合えば、それまでのイラついた表情はどこへやら。


少し情けない、はにかんだ笑顔が見えた。