「ダメだダメだダメだダメだ…」


目を瞑り、無心になって呪文のように唱える。


こうでもしていないと本能に逆らえなくなってしまう。

真樹に触れてしまう。



「…弦?なにがダメなの?」

「うぇおわッ?!!」


何?!
起きたの?!


「…ぷっ。変な鳴き声ー!!」


目を開けると涙を流すほどに爆笑する真樹。


「なに、今の、?びっくり、しすぎ、でしょ、?」


息も絶え絶え、馬鹿にした目でこっちを見てくる。




…誰のせいだよ。