「おせぇ。」

ハゲの長いお叱りの言葉を右へ聞き流し、ふらふら教室に戻ると不機嫌真っ盛りの弦が待ち構えていた。


「文句はハゲに言え。」

「真樹たんが絡まれてたのが悪いんだよー。」


桜さんちょっとお口にチャックしようか。


「何に絡まれてたの?男?」


「違うから。はい、今日は弦ん家で勉強なんでしょ?早く帰ろう。」


「あーら、そんなに二人っきりになりたいなんて真樹たんったら破廉恥ー。」



桜さんちょっとお口にガムテ巻こうか。



「真樹、今日は勉強の日なんだからな。
そりゃあ真樹が構ってって言えば俺だって…ゴニョゴニョ。」



弦はもう埋ればいいと思う。