「掃除なので、また今度にしてもらえません?」


恐怖の目を想像するのは止め、素直な意見を述べる。

そろそろ行かないと真樹ちゃん怒られちゃうゾ。



「はぁ?!あんた…。」

「まーきーちゃん。なーにしてるのかなー?」


アイの左サイドの茶髪ボブの怒りの籠ったはぁ?!を披露している途中で、聞こえるはずがない声がした。


「桜さん。サボりじゃなかったの?」

「昇降口で見張られてた。マジなんなのあのハゲ。残りの髪燃やすゾってんだ。」


いやー桜さんったらなんて残忍な人なの。

その華麗なる睨みをアイにも教えてやりなよ。



「で、あんたは何絡まれてんの?こいつら誰?」


「あ、あたしたちは…。」


「桜。聞いてもどーせ覚えないでしょ。
ほら、行くよー。」


「行くよー。ってあたしが迎えに来てやったんだからね?」


「わかってるわかってる。桜さんやーさしーい。」



そんなに暴れナイで。