「そこの角を曲がって奴に襲われるか。とりあえず俺に助けてもらうか」




私の髪を梳きながら悪魔の囁きのように、甘く妖しく見たこともない彼が言う。




「二つに一つだ」




彼の瞳を見つめる。




彼は一体誰なんだろう。




でも今はそんなことより。




「……一生、新堀を私に寄り付かせなく出来る?」




「出来るよ」




「絶対?」




「君が望むなら」