『これは…ちょ、ちょっと手滑らせちゃって、上から段ボールが落ちてきて、角が当たっただけ……。』 あたしは笑いながら、仁から目をそらして、女子トイレの方へと向かった。 『ちょっと、待って!!!!!!!』 仁はあたしの手を掴み、あたしを見てくる。 『お待た……って、何やってんの?』 潤悟があたしの怪我を見たら、きっと感づく。 あたしは、顔をそらしていた。