『仁には、有沙ちゃんがいる!』 『華恋…俺は最初の頃に言っただろ?「華恋は絶対に傷つかないでくれ…。」って。俺は華恋が海外に行くのは嫌だった。それに、華恋は田崎の事をまだ好きで、田崎も華恋のこと……とにかく、元気でな。』 潤悟はあたしに背を向けて行こうとする。 『田崎、華恋を頼んだぞ…。』 後ろ手をふった潤悟を見て、あたしが振り向くと、そこには仁が立っていた。 『あぁ!』 『ちょっ……潤悟、待って!!』