あたしは、多くのものを得た。 でも、多くのものを失った。 ずっと一緒にいるうちに好きになっていた、仁のこと。 心配してくれる友達。 あたしには、仁に好きだと伝える勇気なんてなくて、仁は守ってやりたくなるような女の子らしい女が好きで、あたしみたいに強い女を心配する友達もいなくなった。 友達は皆、 『さすが、華恋!』 『やっぱ、かっこいいね~!』 口を揃えてそう言った。 『今日は…舞香を助けなきゃ。』