朦朧(モウロウ)とする意識の中で、悔しそうに唇を噛む翔の姿が、とてもつらく胸に突き刺さっていた。
仁があたしを抱きかかえて、事務所からバッグを取り、車へと運んだ。
『西野がうちに来てたんだ。今度、お前に会ったら渡してくれって物を持って。「ホワイトデーだから、結婚を前提に付き合ってるってやつと一緒にいるんだろうから。」って。だから…店長といると思ってた。でも、連絡がなかったのが引っかかって……。早く気づかなくてごめん。』
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