あたしは笑ってみせた。







『……来い。濡れたままにしといたら、風邪引くぞ。』




あたしは潤悟に連れられ、荷物の置いてある事務所に入った。







事務所には、誰もいなかった…。







『ごめんな…。守ってやるとか言ってて、全然守ってやれなくて……。』




潤悟が下を向いている。







『ううん。大丈夫だよ!』




潤悟の両肩に手を置くと、潤悟は自分のバッグの中に入っていたタオルを取り出して、あたしの頭を軽く拭いた。