「‥‥‥。」
「‥‥‥。」
重い沈黙が流れる。
思いがけず暗い空気になってしまったのを吹き飛ばそうと、隼人は目を泳がせ、必死に違う話題を探す。
そして、ひらめいたように口を開いた。
「そ、そういえばさっ!友梨って龍に似てるよなー!」
「‥‥え?」
ぽかんとする友梨をみて隼人は焦る。
「い、いや、なんか笑顔とか、物思いにふける顔とかさっ!」
「‥‥‥。」
友梨が少し赤くなりながらも、呆れ顔でため息をつかれ、さらに焦る隼人。
「え?え?‥お、お、俺何か変なこと言っ「友梨と龍ちゃんは兄弟だよ」
「「アリス?!」」
思わずハモる友梨と隼人。
机に突っ伏していた顔を上げてアリスはニコッと笑った。
そしてみるみるうちに意地悪い笑みをうかべる。
「ぷぷっ、そんなことも知らなかったの〜?隼人ったらバカだねぇ」
「ば、バカじゃないし!少なくともアリスよりはバカじゃない!」
そして今日も低レベルな言い争いが始まる。
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