はあ〜…。


結局保健室まで俺が運んだけど…。


気ぃつけなほんまにバレるわ…


俺、基本学校では標準語やねんけど、


感情入り過ぎたら関西弁が出る…。


「佐藤先生?ご苦労様です♪」


保建科の梅村先生。


「梅村先生…。コイツ…。」

「大分熱があるみたい。親御さんに…」

「連絡してきます。」


苦しそうに顔を歪める雫をみて、どうしようもない気持ちになった…。


なんで無理するんや?


気…使ってるんやろな。


アイツのことやから「迷惑かけたら悪い〜」みたいな。


ほんまにアホ。


二階堂も泉田もわかってるに決まってるやん…。


親友なんやろ?


雫が倒れた時、ふたりとも死ぬほど心配してた。


いい親友持ってる…。


仕事中ちゃうかなとか思ったけど、事情が事情やから竜二さんに電話をかけた。


『んだよ!今会議中!』

「雫が熱で倒れたんですけど、家帰しても…?」

『雫がっ?!…っと…「社長!早くしてください!また娘さんですか?!」』


竜二さん…。社長じゃないんですか…。


弱いんやん…。


『俺、今からロサンゼルス…。』

「…え゛…」

『…ちっ…大輔、明日学校ねぇな?』

「明日?!…ないっすね!」

『雫の面倒見ろ。なんかあったら連絡。手出したら殺す。以上。』

「は!?ちょっ…!」


ぶちっと切れた電話…。


まじっすか…?!