ふと目にとまった




「ボタンくださいっ」


後輩が私達卒業生の中でも
ダントツかっこいい森住樹に交渉している。



思い出したくもない記憶がよぎる…




「どうした?朱音っ!」


私は泣いていた。



なんで?
なんで?




知らない間に私は森住を殴っていたみたいだ…

後輩も…



別に後のことなんか知らない。




ただ…


苦しみじゃない…

悲しみじゃない…

悔しさじゃない…




「むかついただけ」

と自分に強がりを言った。




「朱音やるじゃんw
 つかどうした?」


佑香が苦笑いでそういった。