「おめでとう~」



「高校離れちゃうよ~」




「でも友達には変わらないからねッ」



クラスでは在り来たりなシュチューションばっかり
連続再生されている。






私の周りには誰もいない。

私の周りには誰もいらない

私の周りには誰も来ることはないだろう。




これから先も…





でも…




「朱音ーっ!
 卒業おめでとなぁっ」




とドアを蹴って入ってくる橋本勇也。




「おおっ
 勇也じゃん‼
 つか勇也、これで式でたのかよっww」




と私、小野朱音がつっこみをいれる毎日。




「おーいっ
 勇也はもう朱音の事が大好きなんだよっ
 卒おめっ!」


小林佑香もきてくれた。



「つ‐か
 卒業式とか超暇だったぁ!
 担任の坂口と別れられるから
 我慢したけどっ!」


とまた私。



「勇也っ!!
 お前シャシャリ野郎だったぞ!!
 何だよこの恰好。
 俺でも我慢してきたんだぞっw」


と指原竜二。



確かに勇也の格好はすごい…

思いっきり腰パンにブレザーは昨日よりも
短くなってる…

おまけに髪も金髪に染めなおしたみたいだ…

あとチェーンチェーン!
せめて銀にしろよ~と誰もが思うだろう…


「今日、東城先輩とかも祝ってくれるっつーから
 今から森上集合な!
 俺、秀二と葵とか呼んでいくから
 先いっててな!!」



「はーい」



そして私達は卒業の気分なんか味あわずに…

クラスメイトとも一言も話さず…

先生にもお礼なんかもちろん言わず…




その場を去った…