「表の世界と、裏の世界。この二つの世界は、お互いにバランスをとりあい、平和を保っています。つまり、表の世界に災いがあったら、裏の世界は平穏となり、裏の世界に災いがあったら、表の世界は平穏となる。これが、世界の成り立ちなのです」




「へぇ～・・・そうなんだ」


返事はしたものの、またしても、さっぱりわからん。
とりあえず、今わかったことは、世界は、俺達の世界だけではなく、もうひとつの世界が存在して、なおかつ、その二つの世界でバランスをとりあっているってことだけ。


・・・だから、なんなんだ。
例え、それが事実だとしても、なんで俺がここにいるのかがわからない。
俺はとりあえず、その説明をしてほしいんだけどな・・・。


そんなことを思いながら、また、彼女の話に耳を傾けた。