「まず、表の世界とは、つまり、あなた達が住む世界。本来この世界で、あなた達の世界の事を言うときに、表の世界とは言わないんですけどね」


そう言うと、彼女は少しはにかみ、また話を続けた。


「今は、話の内容をわかりやすくするために、あなた達の世界を表として、私たちの世界を裏の世界としています。あ、つまり、私たちの住むこの世界が裏の世界というわけです」


「なるほど、表と裏の世界の事はなんとなくわかった」



正直、意味がわかっても、理解に苦しむ。
そもそも、俺たちの住む世界が表の世界って、俺たちの世界意外に、他の世界が存在するって言うこと自体が信じられない。


俺が、理解できなくて頭の思考回路が混乱しているにも関わらず、彼女は話を続けた。