二人の間に、しばらく沈黙が続く。


・・・


「あのー・・・もしかして、何も知らないんですか?」



また始まった。彼女の謎の問いかけ。

知らないも何も、俺はただの高校生で、平凡な毎日を送っているだけであって、こんな世界の事を知っているはずがない。

そもそも、表と裏の世界ってなんなんだよ。

そんな俺の様子にもお構いなく、彼女は話を続けた。