不倫なんてよくない。とずっと躊躇してたあたしだけどー。

恋は惚れた方が負け。

ふられて傷つくのはごめんだもの!
と、ずっと受け身だったあたしだけどー。



それでも恋してる自分が心地よくて。
結局、自ら、この恋を諦める気になどなれなかった。


家族も大切だけど、恋もしていたい!

『妻』でも『母』でもなく『女』である時間をとり戻したい!


そしてあたしは、一歩踏み出した。

ずるい自分や、貪欲な自分をしっかりと認めて、一歩踏み出したんだ。

欲しいものは欲しい!

欲しいと望んでしまう気持ちに罪はないんだと 開き直り、自分の欲望に忠実に生きる事にしたんだ。



その瞬間。
佐々木さんへの恋心が溢れ出て、
私は会社の非常階段で佐々木さんにキスをした。



それからの展開は早かった。


あれから、一週間もたっていないのに、私達はホテルに居る。


そして今。

いつもは堂々としていた佐々木さんが、私の目の前で、私にドキドキしているのが 分かる。