帰り道



「瞬………話があるの………」



「何?」



「………」



「どうした?」



「あのね………」



「うん」



「あたしと別れて………」



「何でだよ!!」



「本当は初めから瞬の事好きじゃなかった」



「何でだよ………」



「ごめん………」



あたし走って家に帰った。


「う……う…」



あたしはベッドの上で、声を押し殺して泣いた。



「コンコン」



「う……はい」



「愛架、ご飯は?」



「いらない」



「何かあったの?」



「何でも無いよ」



「そう…」



そう言ってお母さんは、階段を下りて行った。



「う……」



次々と涙が出てくる。

拭いても拭いても涙が溢れてくる。



あたしはずっとベッドで声を押し殺して泣いた。