香奈ちゃんが連れて来てくれて、保健室へ入る。
中に優しい笑みを浮かべた先生が此方を向き、「どうしたの?」ち尋ねる。

「鞍川さん、熱があるみたいなの。」
「あら、それは大変。鞍川さん、こっち来て?斉田さんは戻っていいから。」
「分かりました。ばいばい、蓮。」

香奈ちゃんが出ていき、私は先生の方へと行った。
先生が体温計を差出、其れを脇に挟む。
ふと保健室を見渡すと、ベットが一つ埋まっていた。

「あれ、先生。誰か体調悪い人いるの?」
「あ、そうなのよ。今日は朝から体調が悪い人が多いわね。」

先生はくす、と笑い、素敵な笑みを浮かべる。

ちょっとしたらぴぴぴぴ、と体温計が図り終わった音を鳴らし、体温を示す。
..37.6。彼を見ただけで此処まで体温が上がるなんて、逆に凄いかもしれない。

「先生。7度6分―。」
「あらあら、結構あるわね。...じゃあ1時間休んでいきなさい?」
「分かりました、有難うございます。」

もう一つのベットを空けて貰い、横になる様促される。
私がそれに従って、横になった。