リリリリリリリリリリ・・・・・
「んにぅ・・・・」布団が温かくて
でたくない。布団から手だけをだすと
その辺を物色。目覚まし時計を見つけ
音を止める。時間的には多分6時半頃
だろう。余裕はあるけれど早めに
行って保健室に逃げ込もう。その方が
人目につかないし、私も楽。
すばやく学校の準備をして下の階に
降りた。母親がいた。机につっぷして
いる。寝てるのかな。だからといって
起こしてあげることもしないし、
毛布をかけてあげようとも思わない。
どうせまた夜の街に行って酒に
溺れたんでしょ。母親を無視して
キッチンへ入る。軽く朝食を作って
母親の隣にラップをしておいておく。
食べてもらったことなんか一度も
ないけど、食べないと死にそうなほど
細くなってしまったから。痩せ細って
しまったから。一応おいておく。
ささっと食べて食器を洗って食器棚に
戻しておく。一連の流れを終わらせ、
制服に着替えた。髪の毛も丁寧に
梳かして。洗顔をしてさっぱりすると
鞄を手にとった。いってきます、と
呟くとドアを開けた。今日は少し
曇っているけど、そんな天気も
嫌いじゃない。むしろ好きな方。