ふぅん?


やっぱり話す気は無いのね……。


「そうね。高瀬が話してくれたら行っても良いわね。思案顔の執事とご飯なんて、美味しく無いし」


カマを掛けたら、高瀬が目を伏せた。


「言えない理由が…私にはございます」


「言えない理由はお父様の命令だからでしょう?どうしたのよ?まさか、あたしの傍を離れろと言われたとか?」


あははと笑いながら言ったけれど……勿論まさか、ね。


冗談のつもりだったのに。


高瀬はビクンとして、固まってる。


「え……?」


「お嬢様…。どうしてそんな勘が良いのですか?」


高瀬は辛そうに呟く。

泣き出しそうな、真剣な瞳だった。